ウクライナ当局は4日、首都キーウ(キエフ)近郊での多数の民間人殺害を巡る捜査を本格化し、大きな犠牲が報告されたキーウ州ブチャを上回る被害を同州ボロディアンカで確認した。犠牲者数は拡大する見通し。ウクライナ国防省はブチャで「戦争犯罪に直接関与した」とするロシア兵約1600人の名簿を公開。ロシア軍の組織的な行動との見方が出ている。米欧は週内にも新たな対ロ制裁を発表する方針だ。
バイデン米大統領はロシアのプーチン大統領を「戦争犯罪者」と非難。多数の民間人殺害を「虐殺」と非難する国際世論が高まり、ロシアは孤立化が加速している。
ウクライナ国防省が公開したロシア兵の名簿は氏名や生年月日、階級が記され、同省は「市民に対する残虐行為について、全ての戦争犯罪者は裁判にかけられ、責任を負わされる」と非難した。兵士を特定した根拠は明らかにしていない。(共同)