戦火の祖国を逃れ、極東の国にたどり着いた。ロシアによる侵攻でポーランドに身を寄せていたウクライナからの避難民20人が5日、来日した。日本の政府専用機で羽田空港に到着後、疲れた表情で小さな子供の手を引く姿も。取材に「すごく怖い。早く平和に」と泣き崩れた女性は、出迎えた日本在住の家族と抱き合い、ようやく表情を和らげた。
避難民が乗った機体は午前11時35分に着陸。機内での新型コロナウイルス検査を終え、午後2時半過ぎに報道陣の前を通った際には一様に緊張した面持ちだった。リュックや手提げを手にし、うつむき加減で入国審査へ。小さくうなずく人や目が潤んだ人もいた。
首都キーウ出身のビクトリア・ロマショバさん(37)は羽田空港内で取材に応じ、ウクライナ語で「戦争はひどいものだと伝えたい。インターネットで見ることと、実際に現地にいて感じることは全く違う。すごく怖い。平和が早く戻ってほしい」と訴えた。