「春なのに」山梨イベント3年連続中止相次ぐ

前回の信玄公祭りでの甲州軍団出陣=平成31年4月、甲府市(信玄公祭り実行委員会提供)
前回の信玄公祭りでの甲州軍団出陣=平成31年4月、甲府市(信玄公祭り実行委員会提供)

変異株オミクロン株による新型コロナウイルスの感染第6波は、全国的にピークを越えたようだが、収束は依然見通せない。感染対策が進んでいる山梨県内でも、感染状況は一進一退で、この春に予定されていた多くのイベントが3年連続の中止や延期に追い込まれている。会期の約1カ月前には実施の可否を判断せざるを得ない中、県内だけでなく、県外客の大半を占める首都圏の新規感染者の減少が、思いのほか進まないため、苦渋の選択を余儀なくされている。

「できないのは残念の極み」

「判断のタイミングをギリギリまで粘った。今できないのは残念の極みだ」

例年4月に開催される山梨県最大級のイベント「信玄公祭り」。実行委員会の会長を務める長崎幸太郎知事は、3月4日の会見で、開催延期の検討に入ったことを表明し、悔しさをにじませた。10日には延期が正式に決定された。

第49回信玄公祭りは、本来は令和2年4月開催予定だったが、コロナ感染拡大で延期。事態は収束せず、同年秋、3年4月、同10月と次々と先送りされ、今年の4月、3年ぶりにようやく開催される予定だった。

さらに山梨県としては、信玄公祭りを、落ち込んだ観光産業や飲食業などを含めた「コロナ後の反転攻勢ののろし」と位置づけ、4年度一般会計当初予算で、祭りのグレードアップ事業費を計上するなど、開催に意欲的だった。しかし、感染が収束しない中、4月の開催を諦めざるを得なかった。

協賛団体は例年の半分に

県の延期判断には、参加団体や協賛団体が、例年の半分程度にとどまったことも大きな要因となった。関係者は、「コロナの感染が続いていた場合、参加する企業のイメージダウンにつながる可能性もある。そのリスクを考えて、参加表明できなかったところが多いようだ」と分析する。

協賛を予定していた山梨中央銀行の関光良頭取は、「参加企業は、例年数カ月前から、メインイベントの甲州軍団出陣の行軍の練習などを行う必要がある。開催の可否が不透明な中で、常連の企業でも参加表明ができなかったのではないか」と理解を示す。

信玄公祭りは秋の開催を目指すことになったが、9日には1日だけ、甲府駅周辺で「春の宴」と題した信玄公生誕500年記念に関連したイベントを開く。この中ではチャンバラ大会など試験的な内容を計画しており、好評なら、秋の本番の信玄公祭りに盛り込み、パワーアップを狙う。

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