コスモHD株 旧村上ファンド系が5・81%を取得

石油元売り国内3位のコスモエネルギーホールディングス(HD)の株式の5・81%を、旧村上ファンドを率いた村上世彰氏が関わる投資会社などが取得したことが5日、分かった。旧村上ファンド系の投資会社「シティインデックスイレブンス」(東京)が同日、関東財務局に提出した大量保有報告書で判明した。

報告書によると、シティインデックスイレブンスと村上氏の長女、野村絢氏は3月29日までに、それぞれコスモHD株の5・14%と0・67%を市場内での取引で取得した。保有目的については、両者ともに「投資および状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」としている。

コスモHD株をめぐっては、一時は2割超を保有し筆頭株主となっていたアラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国の政府系ファンド、ムバダラ・インベストメントが今年3月、保有株の全てを市場で売却すると発表。旧村上ファンド系は、ムバダラが手放したコスモHD株を市場で少しずつ取得したとみられる。

コスモHDの広報担当者は取材に「(旧村上ファンド系から)大量保有報告書が提出されたことは確認しているが、個別の投資家の行動についてはコメントは控えたい」と話している。

旧村上ファンド系は、石油精製専業で業界中堅の富士石油の株式の10・11%を昨年12月時点で保有し、筆頭株主となっている。村上氏は、曲折を経て平成31年4月に実現した出光興産と昭和シェル石油の経営統合で、対立していた出光創業家と出光経営陣の橋渡しを担ったことでも知られる。

今回のコスモHD株取得をめぐっては、石油元売りの業界再編への思惑を指摘する声の一方、現段階では株式の保有割合が限られるため業界再編への影響は限定的との見方もある。

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