「密」で閉鎖の入間川・飯能河原 有料化へ実証実験

バーベキュー客らでごった返す飯能河原。混雑の緩和を図るため、有料エリアを設けることが検討されている=昨年5月、埼玉県飯能市(市提供)
バーベキュー客らでごった返す飯能河原。混雑の緩和を図るため、有料エリアを設けることが検討されている=昨年5月、埼玉県飯能市(市提供)

バーベキューや水遊びを楽しむ人が殺到し、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から閉鎖された入間川沿いの観光スポット・飯能河原(埼玉県飯能市)について、市は、「密」を避けて楽しむことができる場所にするため、有料区域を導入する実証実験を行うことを決めた。利用目的別に飯能河原を6つのエリアに分けることも検討し、訪れた人が快適に過ごせるスポットへの再生を図る。

実証実験は4月21日~5月8日に実施する。飯能河原のシンボル「割岩橋」近くの約3500平方メートルのスペースを「エコBBQゾーン」とし、バーベキューとデイキャンプの利用者に1人1千円(小学生以下は無料)の料金を課す。1日につき50グループ(1グループ最大6人)の定員を設け、奥むさし飯能観光協会のホームページで4月8日から予約を受け付ける。利用時間は午前9時~午後5時とし、夜間は閉鎖する。

徴収した利用料は、流域の環境保全や公設トイレの清掃などに充てる。実証実験の結果を踏まえ、市は、金額や定員の妥当性を検証する。

飯能河原は、東京都心から車で約1時間半というアクセスの良さも手伝い、最近のアウトドアブームを背景に人気を集めてきた。ただ、感染拡大の影響で屋外レジャーを楽しむ人が増え、昨年の夏は大勢のバーベキュー客らが詰めかけた。マスクをせずに飲酒して大声を出したことで利用者同士のトラブルに発展するケースもあったため、市は昨年8月から10月まで河原を閉鎖した。

県や市は、今後の利活用に向けた改善策の検討を進めており、実証実験はその一環として行われる。

県から委託を受けた埼玉りそな銀行の完全子会社「地域デザインラボさいたま」が中心となってまとめた現段階の改善策案によると、今回の実証実験の区域と同じ「有料エリア」と、バーベキューやキャンプでの利用を禁止し、カヤックなどを通じ自然を楽しむための「上流エリア」「下流エリア」などに分けて運用する計画だ。

他に、子供向けの川遊びエリア、観光協会が仮設の飲食店などを開くエリア、民間事業者が独自にサービスを提供するエリアを設け、それぞれの利用目的を明確化する。

市の担当者は「地域資源として保全や美化の取り組みを本格化させ、市民が誇りを持てる自然空間として持続的に利用できる環境づくりを推進する」と話している。(中村智隆)

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