市民４１０人の遺体確認　キーウ州、拷問の証言も

ウクライナ当局は３日、ロシア軍が撤退したキーウ（キエフ）州で市民４１０人の遺体が確認されたと発表した。「虐殺や拷問があった」とし、「戦争犯罪」の立証のため遺体の司法解剖や捜査を進め、国際刑事裁判所（ＩＣＣ）に裁きを求めた。国際社会では４日、ロシアへの非難が拡大、欧州連合（ＥＵ）は対ロ追加制裁を協議する方針を示した。ロシアは市民殺害への関与を否定した。

ロイター通信によると、キーウ近郊ブチャの副市長は、ロシア軍の撤退後に確認した市民約３００人の遺体のうち約５０人は処刑されたと述べた。ロシア軍に拘束された夫が拷問され、切断された遺体で見つかったと訴える証言も報じた。ゼレンスキー大統領は「これはジェノサイド（大量虐殺）であり、国家と民族の破壊だ」と激しく非難した。（共同）

写真を拡大する

３日、集合住宅の庭につくられた墓地の横で、海軍にいた夫の死を嘆く女性＝ウクライナ首都キーウ近郊ブチャ（ロイター＝共同）

ギャラリーページで見る