香港紙、星島日報電子版は3日、5月8日に実施される行政長官選挙について、消息筋の話として、2019年の反政府デモを強硬に抑圧した警察出身の政府ナンバー2、李家超政務官が出馬する可能性が極めて高いと報じた。
李氏が当選すれば、1997年の英国から中国への香港返還以降、警察出身者が政府トップに初めて就任する。香港国家安全維持法(国安法)により統制が進んでおり、「警察国家」化への懸念も高まりそうだ。
現職の林鄭月娥行政長官は再選を目指すかどうか明言しておらず、3日の定例記者会見でも「(出馬を巡る)個人の意向は適当な時期に発表する」と述べるにとどめた。
林鄭氏は2017年7月に行政長官に就任、今年6月末に5年の任期が満了する。次期行政長官選の立候補受付期間は今月3日に始まったが、まだ立候補の届け出はない。同紙によると、李氏以外にも1人が出馬する可能性があるという。(共同)