多様な組織の細胞に変化できることから、再生医療や創薬など、幅広い分野で医療研究の在り方をガラリと変えた人工多能性幹細胞(iPS細胞)。その生みの親で、平成24年にノーベル医学・生理学賞を受賞した山中伸弥・京都大教授が3月末、日本のiPS細胞研究の総本山である京都大iPS細胞研究所の所長を退任し、後任に高橋淳・同大教授が就いた。今なぜ所長交代が必要だったのか。また、iPS細胞の現状と取り巻く課題、将来への展望はどのようになっているのか。新旧所長に聞いた。
前所長・山中伸弥氏「人生最大の決断だった」
--12年間務めた所長を退任した現在の心境は