「大人と同じ」 子供の夢がかなうレストラン

人気の「リトルビッグプレート」。手前の子供向けは品数を減らし、1680円。女性にも好評だ。大人用(奥)は2180円。=東京・二子玉川の「100本のスプーン」(酒巻俊介撮影)
人気の「リトルビッグプレート」。手前の子供向けは品数を減らし、1680円。女性にも好評だ。大人用(奥)は2180円。=東京・二子玉川の「100本のスプーン」(酒巻俊介撮影)

「ママ、パパと同じものが食べたい」-。そんな子供の願いをかなえるファミリーレストランがある。「100本のスプーン」は、味や盛り付けはそのままに、大人メニューの半分ほどのサイズの料理を提供、子供連れの家族らで店はにぎわっている。「家族の思い出作りのお手伝いができれば」。そんな思いから、店には子供連れが快適に過ごせる仕掛けが多くちりばめられている。(浅上あゆみ)

東京都世田谷区の東急二子玉川駅前のショッピングセンター「二子玉川ライズ」にある店の前にはベビーカー置き場が設けられている。開店直後にはすでに数台のベビーカーが並んでいた。モダンな店内には、赤ちゃんや幼い子供を連れた客の姿が目立つ。

「100本のスプーン」はスープ専門店チェーンも展開する「スープストックトーキョー」が運営している。東京都、神奈川県で5店舗を出店しており、メニューが一部異なるなど、店舗ごとの個性もある。

メニューはパスタ、ハンバーグ、クリームドリアなど洋食が中心。二子玉川店で最も人気のメニューは、10品の料理がのった「リトルビッグプレート」。〝大人のお子さまランチ〟をテーマに、サラダ、スープ、メインディッシュ、デザートなど、自慢のメニューが集まった大満足の一皿だ。

同店の一番の特徴は、子供向けに大人のメニューのハーフサイズを用意しているところ。子供用の「ハーフメニュー」があり、人気のリトルビッグプレート、パスタ、ハンバーグなど、味はそのままに、品数と量が少ないメニューとなっている。

プレートにもあるマデラ酒と香味野菜でコクを重ねた特製デミグラスソースがかかったハンバーグステーキは、それだけでも人気が高い。このほか、皿からはみ出しそうなボリュームのウィーン風カツレツは、口どけのよい上質な国産豚を使用しており、サクサクの食感が楽しめる。

「『ママやパパと同じものを食べたい』という子供の願いをかなえたかった」。100本のスプーン店舗営業部グループマネジャーの岩田清人さんはこう語る。「子供だから子供っぽい料理を食べたいわけじゃない。大人に憧れて、子供もおいしいものを食べたいはず」。

同店によると、「100本のスプーン」は平成24年7月、神戸に1店舗目をオープンした(現在は閉店)。当時から今も変わらないコンセプトがある。

「コドモがオトナに憧れて、オトナがコドモゴコロを思い出す」

子供を連れたお母さん、お父さんが楽しく外食できるように-。店内はベビーカーでも通りやすいように、通路は広々としている。離乳食は無料で、おかわりも自由だ。もともと提供していなかったが、店の常連の子連れの女性らから、「慌ただしい育児のなかでやっと外食に出ても、持参した離乳食を申し訳なさそうに『温めていただけますか?』とお願いすることが多い」と聞いた。「私たちが作りたいのはそういうシーンじゃない」。今や離乳食は「¥0」として、定番になっている。

「100本のスプーン」の店舗前には開店直後からベビーカーが並んでいた(酒巻俊介撮影)
「100本のスプーン」の店舗前には開店直後からベビーカーが並んでいた(酒巻俊介撮影)

「理想のファミリーレストランを目指したい」と岩田さん。食を提供するだけでなく、子供も大人も楽しめる「場づくり」を目指しているという。岩田さんは「家族の思い出作りのお手伝いができれば」と笑顔で話した。

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