エネルギー価格高騰の中での円安とあって、メディアでは「悪い円安」論が花盛りだが、円安によいも悪いもあるものか。円安は日本再浮上のきっかけとなり得る。鍵になるのが民間企業の設備投資である。
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グラフは1994年以降の円の対ドル相場と民間企業の設備投資の推移である。一目瞭然、円相場の変動と設備投資は、一時的な例外はあるとしても、総じて連動する度合いが高い。設備投資は円高局面では減り、円安局面で盛り返すと言ってよい。小難しい経済理論を振りかざさなくても、グラフ1枚でわかる日本経済の実相である。