核の傘「維持を最優先」 バイデン政権初、戦略の指針公表

米国防総省=ワシントン近郊(ロイター=共同)
米国防総省=ワシントン近郊(ロイター=共同)

【ワシントン=大内清】米国防総省は30日までに、バイデン政権下では初めてとなる核戦略の指針「核態勢見直し(NPR)」の概要を公表した。米国や同盟・パートナー諸国の重要な利益が脅かされる「極限状態」において核兵器使用を検討するとして通常兵器や生物・化学兵器などの攻撃に対しても核を使用できる余地を残すとともに、「安全で効果的な核抑止力と強力で信頼できる拡大抑止を維持することが最優先」だとして「核の傘」の堅持を明記した。

バイデン氏は2020年の大統領選中、核兵器保有を「核攻撃の抑止と報復」という「唯一の目的」に限定すべきだと主張していたが、今回のNPRでは見送った。核の使用目的を極端に狭めることは抑止力の低下につながると判断した。ウクライナに侵攻したロシアや、軍拡を続ける中国、北朝鮮への抑止低下を懸念する日本をはじめとする同盟諸国にも配慮した。

NPRは核戦略の中期的な指針で、今回はトランプ前政権下の18年に策定されて以来。発表された概要版では、「核兵器の使用目的の縮小」と「軍備管理における指導力の再確立」の重要性も強調した。

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