ジェンダー超えるランボルギーニの魅力 「国際女性デー」祝う試乗イベントで知った気品と繊細

スーパーカーブランドの先駆者として新たな価値を追求してきたランボルギーニが3月8日、「国際女性デー」を祝う試乗イベントを開催した。「Ladies Touring(レディース・ツーリング)」と銘打ち、女性のメディア関係者のみが招待されたプレミアムな機会に参加。普段知ることのない超高級ブランドの世界を体感し、ジェンダー(性別)を超えて人々を引き付ける魅力を知った。

美しいスーパーカーの「ブーケ」

国際女性デーは20世紀初頭の欧米の労働運動に端を発し、1975年に国連が女性の達成してきた成果を確認する日として記念するようになった。ランボルギーニの母国イタリアでは、男性がミモザを贈る日としても知られる。

「花の代わりに美しい車のブーケをお楽しみください」。ランボルギーニ ジャパンのブランド ディレクターであるダビデ・スフレコラ氏の心憎い一言でイベントはスタート。東京・六本木の常設ラウンジ「THE LOUNGE TOKYO」に集まった参加者にはドレッシーな雰囲気の人もいて、プレゼントされたミモザとともに祝祭ムードを高めていた。

ランボルギーニ ジャパン ブランド ディレクターのダビデ・スフレコラ氏
ランボルギーニ ジャパン ブランド ディレクターのダビデ・スフレコラ氏
イベントに文字通り花を添えたミモザを手に参加者のみなさんと記念撮影。右端が筆者
イベントに文字通り花を添えたミモザを手に参加者のみなさんと記念撮影。右端が筆者

この日は六本木からお台場を経て、湾岸線で千葉・幕張までの片道約40キロを往復する。出発地となるラウンジ近くの高級ホテル「ザ・リッツ・カールトン東京」の駐車場に赴くと、カラフルなスーパーカーがまさにブーケのように並び、道行く人が撮影する姿もあった。V型10気筒自然吸気(NA)エンジン搭載の「Huracán(ウラカン)」や、スーパーSUV(スポーツ用多目的車)「Urus(ウルス)」の最新モデルが揃う中、往路の1台として割り当てられたのが鮮やかなブルーとオレンジのボディカラーが目を引く「ウラカン STO」だ。

最後にハンドルを握ったのは数年前という典型的ペーパードライバーの私は、レースで活躍する三浦愛さんに運転をお願い。自身は助手席に乗り込み、いよいよ出発した。先導車に続き隊列を組んで走り始めると、初めてのスーパーカー体験は驚きと発見の連続だった。

思わず声上がるレース仕込みの加速力

ウラカン STOは、レースで培った技術を詰め込んだハイパフォーマンスの公道仕様車。外装パネルの約75%にカーボンファイバーを採用して小型車並みに軽量化したボディに、排気量5.2リットル、最大出力640馬力のエンジンを搭載し、最高速度は時速310キロに達する。ダウンフォース(空気が車体を下方に推す力)を高める大型の可変式リアウィングやボンネットのエアダクト(空気孔)などデザインからも、サーキットのエッセンスを感じる。

ウラカン STOを先頭に、蛍光イエローが映える「ウラカン EVO Fluo Capsule」などが続いて走る姿が周囲の注目を集めた
ウラカン STOを先頭に、蛍光イエローが映える「ウラカン EVO Fluo Capsule」などが続いて走る姿が周囲の注目を集めた

セダンしか知らない私は身長152cmと小柄ながら、車高約1.2メートルの低さに窮屈さを覚悟した。しかし、車内は頭上や足回りに十分な余裕を感じる広さ。武骨にみえるシートは身体をほどよく包み込み、長距離も出かけられそう。

六本木の喧騒(けんそう)から東京タワーを横目に都心を抜け、レインボーブリッジに入ると視界が一気に開ける。車幅約2メートルというスーパーカーならではのワイドな車窓を流れるお台場の景色に、ドライブ気分は早くも最高潮に達した。身長のほぼ変わらない三浦さんが軽快にマシンを操る姿に憧れのまなざしを向けると、「小柄な女性でも運転できるくらい(シートなどの)調整が効くんですよ」と教えてくれた。走りのイメージが先行するランボルギーニの繊細な配慮に、懐の深さを感じる。

カラーリングに一目ぼれしたウラカン STOを前にテンションの上がる筆者(左上)流れる景色を背景に、モンスターマシンを操る三浦さんの姿が格好いい(右上)ボンネットのエアダクトにミモザを飾る(左下)大型のリアウイングがサーキットを彷彿とさせる(右下)
カラーリングに一目ぼれしたウラカン STOを前にテンションの上がる筆者(左上)流れる景色を背景に、モンスターマシンを操る三浦さんの姿が格好いい(右上)ボンネットのエアダクトにミモザを飾る(左下)大型のリアウイングがサーキットを彷彿とさせる(右下)

湾岸線ではレース仕込みの本領を垣間見るため、アクセルを軽く踏み込んでもらう。法定速度内とはいえ、時速0━100キロがわずか3.0秒という加速力は、ジェットコースターのように身体がシートに押し付けられ、思わず声を上げるほど。最高峰ブランドの技術力の高さを実感するドライブだった。

力強さと余裕のウルス

復路はダークブルーのボディに、ブラウンのレザーシートの内装が高級車特有の気品を漂わせる「ウルス」に乗車した。ランボルギーニが初めて本格的に手掛けたSUVはシャープなデザインに、排気量4.0リットルのV型8気筒ツインターボエンジンを搭載し、サーキットからオフロードまで対応する「オールラウンド・スーパースポーツカー」。2017年のデビュー以来、支持を拡大し続け、いまやブランド全体の販売台数の約6割を占める主力車に成長している。

全長5.1メートル、車幅2メートル、車高1.6メートルの車体に乗り込むと広々とした空間に、マッサージ機能付きのシートが贅沢な気持ちに浸らせてくれる。湾岸線を戻るなか、軽快さや加速に驚かされたウラカン STOと比べ、最大出力650馬力の力強さをベースにした余裕のある走りが印象に残った。SUV開発に際し、ランボルギーニが市販モデルで初めてターボを採用した狙いは走破性に加え、この乗り心地にあるのかもしれない。

力強い走りのウルスは時速0━100キロ3.6秒、最高速度305キロを誇るスーパーSUV
力強い走りのウルスは時速0━100キロ3.6秒、最高速度305キロを誇るスーパーSUV

一方で、都心に入ると大きなボディに関わらず、予想以上に小回りが利く旋回性の高さに目を奪われた。ハンドルを切ると後輪が逆方向に曲がる「4WS(4輪操舵)」システムの効果だという。レジャーから街乗りまで対応し、ランボルギーニの登場シーンを広げたところがウルスの人気の秘密だと勝手に解釈して車を降りた。

全ラインアップをハイブリッド化

これまでスーパーカーは運転のしやすさや乗り心地を犠牲にしてでも走行性能を追求するストイックなイメージから別世界の乗り物だと思っていた。しかし、この日体験したランボルギーニの2台は走りやデザインの伝統を引き継ぎつつ、女性が運転し、同乗しても楽しいドライブを演出してくれる。もちろん、ウラカンSTOが4125万円~、ウルスが3069万円~という価格を考えると高嶺の花だが、一部のファンに限らず幅広い層に訴える魅力があることが分かった。

「ランボルギーニは24年までに全てのラインアップをハイブリッド化し、(エンジンのみのモデルより)CO2排出量を50%削減する」。スフレコラ氏はイベントでこう述べ、電動化やサステナビリティ(持続可能性)への取り組みを紹介した。

ハイブリッド化を控えるランボルギーニのラインアップ
ハイブリッド化を控えるランボルギーニのラインアップ

ジェンダーの平等や気候変動などの課題に直面し、ランボルギーニはどう進化していくのか。

1963年の創業以来、既成概念を超えた商品を生み出し、スーパーカー文化を確立した「ゲームチェンジャー」(スフレコラ氏)の挑戦から今後も目が離せない。

提供:アウトモビリ・ランボルギーニ・ジャパン

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