ドバイ万博ルポ 2300万人来場、ウィズコロナ大阪へ

大勢の来場者でにぎわうドバイ万博。マスクを外す人も多く見られた=30日夜(尾崎豪一撮影)
大勢の来場者でにぎわうドバイ万博。マスクを外す人も多く見られた=30日夜(尾崎豪一撮影)

【ドバイ=尾崎豪一】アラブ首長国連邦(UAE)で昨年10月から開催されたドバイ万博は31日、閉幕を迎えた。新型コロナウイルス下での初の大規模国際博覧会は開幕の1年延期を余儀なくされたが、来場者は2015年のミラノ万博を上回る約2300万人に達した。現地での感染状況が落ち着いていた閉幕直前、会場では来場者への感染予防対策の要請が緩和されていたが、会場スタッフらは厳格な対策を維持していた。

3月29日午後5時。気温は30度に迫り、閉幕直前に駆け込んだ来場者で、会場周辺は大混雑していた。

会場の入り口でクレジットカードを機器に差し込み、来場者が購入できるようにと置かれた飲み物からフルーツティーを手にしてゲートを通ると、商品を自動認証する非接触精算システムが作動した。コロナ対策の一環だが、わざわざ対面の精算をしなくて済むのは快適だった。

ドバイ万博の目玉で世界最大規模の映像ドーム「アル・ワスル・ドーム」(直径130メートル)までは、長蛇の列が続いた。ドバイでは万博が開幕した昨年10月、マスク着用が義務付けられていたが、当局が今年2月に屋外での着用を任意とした。暑さで蒸れるせいかマスクを外す子供や若者らが目立ち、私も屋外では着けなかった。

万博の運営側は、入場者にワクチンの2回接種か、72時間以内のPCR検査での陰性証明を要請。検査は会場内で受けることが可能だ。ただ、メディア関係者はワクチンの2回接種だけでは入場できず、一般来場者よりも条件が厳格化されていた。「96時間前までのPCR検査で陰性証明は出ているか」。メディアセンターに入る際、こう呼び止められた。

公式行事に参加する各国関係者の感染対策は、より厳格だ。大阪府の吉村洋文知事はワクチンを3回接種し日本出国直前に陰性を確認したが、現地入り後に改めて検査を受けたという。イベントの出演者らは24時間ごとに検査を受けていた。

入館の予約が殺到した日本政府のパビリオン「日本館」では昨年12月にスタッフのコロナ感染が判明し、独自に厳格な対策を取っていた。スタッフは業務終了時や連休最終日に検査を受け、二重マスクを徹底。来館も完全予約制だった。

スタッフとして半年にわたりドバイに滞在した平田彩花さん(24)は「感染すれば(噂などで)さらされる立場。私生活でも対策を徹底した」と明かす。一方、来館者にはマスク越しの表情しか見てもらえず、思いが伝わっているか悩みながら応対を続けた。「大阪・関西万博ではマスクなしで接客に関わりたい」

日本館周辺で取材中、インドネシア人の老夫婦に入館方法を尋ねられた。人気を聞きつけてドバイに来たが、予約が必要なことを知らなかったそうだ。「日本はコロナ対策が厳格」と説明すると、「なるほどね」と納得してくれた。「大阪で会おう」と笑顔で別れた。

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