中国、前司法相の党籍剝奪 「政治野心」非難

中国の傅政華司法相(当時)=2018年6月(共同)
中国の傅政華司法相(当時)=2018年6月(共同)

中国共産党の中央規律検査委員会は31日、前司法相の傅政華氏に重大な規律違反と違法行為があったため党籍と公職の剝奪を決めたと発表した。「政治的野心を極度に膨らませ」、党中央を欺いたと激しく非難。巨額の財産を違法に受け取ったなどとして、刑事事件として立件する。

習近平指導部は治安・司法部門への取り締まりを強め、孫力軍・元公安次官ら有力幹部を次々と摘発。習国家主席(党総書記)が続投を狙う今年後半の第20回党大会に向け、政敵排除を進めているとみられている。

規律委は、傅氏が、孫氏や「政治的詐欺師」と結託して党の統一を脅かしたと強調し、習指導部に歯向かう勢力が党内に形成されていたことを示唆。また銃を所持して「潜在的な危険」をもたらし、権力を私物化したと非難した。(共同)

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