中国、ミャンマーやアフガン関与強化 安定化主導で浸透図る

27日、ミャンマーの首都ネピドーで国軍記念日の式典会場に入るミンアウンフライン総司令官を乗せた車両(共同)
27日、ミャンマーの首都ネピドーで国軍記念日の式典会場に入るミンアウンフライン総司令官を乗せた車両(共同)

【シンガポール=森浩、北京=三塚聖平】国軍がクーデターで実権を握ったミャンマーやイスラム原理主義勢力タリバンが支配するアフガニスタンに対し、中国が積極的に関与する姿勢を鮮明にしている。ミャンマー、アフガンとも民主的な手続きを経た政権が武力で転覆された。欧米諸国から制裁を受けて国際的孤立を深める中、中国は両国の政権幹部を招待。これらの国の「安定化」を主導し、自国の影響力拡大につなげたい考えだ。

中国は31日~4月3日にインドネシア、タイ、フィリピンの東南アジア各国の外相とともに、ミャンマー国軍が外相に任命したワナマウンルウィン氏を北京に招く。地域と国際情勢について意見交換するという。ワナマウンルウィン氏は昨年6月にも訪中している。

昨年2月の国軍によるクーデター以降、欧米各国がミャンマー制裁に乗り出したほか、内政不干渉の原則を持つ東南アジア諸国連合(ASEAN)も、国軍が任命した政権幹部の関連会合への出席を認めないなど、態度を硬化させている。

一方、中国は昨年、メコン川流域国とつくる枠組み「瀾滄江(らんそうこう)・メコン川協力(LMC)」を通じて、ミャンマーの21の事業への資金提供を決めた。

中国にとり、ミャンマーはインド洋に抜ける重要地点で、巨大経済圏構想「一帯一路」の大規模支援先だ。中国は国軍側だけではなく民主派とも連絡を取るなど、国内の安定を主導したい考えだ。

一方、アフガンをめぐって中国は、31日までの日程でロシアやパキスタンなどとアフガン情勢を協議する会議を開催。既に王毅(おう・き)国務委員兼外相は24日にアフガンの首都カブールを訪問し、タリバン暫定政権のバラダル副首相代行らと会談した。王氏は「懸念に応える積極的な措置を取っている」と統治を評価するなど、タリバンに接近する姿勢を隠そうとしない。

人権問題を厳しく追及しない中国はミャンマー国軍やタリバンにとっても付き合いやすい相手だ。強権的な政権の連携は「秩序に挑戦する独裁の弧」(オーストラリアのモリソン首相)とも表現され、周辺国は警戒を強めている。

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