生乳余剰が春休みで再燃、大量廃棄の恐れ ウクライナ情勢の影響も

牛乳・乳製品の年末年始の消費をよびかける金子原二郎農水相(中央)ら=令和3年12月17日、東京・霞が関(日野稚子撮影)
牛乳・乳製品の年末年始の消費をよびかける金子原二郎農水相(中央)ら=令和3年12月17日、東京・霞が関(日野稚子撮影)

昨年末に社会問題化した生乳の大量廃棄問題が、再燃している。酪農家や生乳関係者らの取り組みや消費の盛り上がりにより、年末年始は乗り切ったが、この春休みはさらなるピンチになると懸念されている。

「年末年始に牛乳をいつもより1杯多く飲んでいただきたい」。昨年12月、岸田文雄首相が記者会見で異例の消費喚起を訴えた。冬休みで学校給食がなく、新型コロナウイルス禍による外食などの需要減で、約5千トンの生乳が余るとの懸念が広がったが、生産者、流通・加工業者、消費者が需給ギャップ解消に取り組み、乗り切った。

しかし、春休みとなり、生乳の業界団体Jミルクの林雅典コミュニケーショングループ部長は「需要の減退は年末年始よりも大きい」と説明する。

21日に全面解除されたものの、蔓延(まんえん)防止等重点措置が長期に及んだことで、レストランなどの時短営業や、観光地でのみやげの売り上げが減少。さらに、ロシアのウクライナ侵攻の影響を受けたさまざまな商品の値上げによる消費者心理の冷え込みも追い打ちをかける。

農林水産省は消費喚起のキャンペーンを実施。「給食のない日も牛乳で栄養バランスを!」と呼びかけており、地域の「こども食堂」やフードバンクと連携した取り組みを強化する。

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