ロシアに侵攻されたウクライナの隣国、ポーランドは北大西洋条約機構(NATO)の東方防衛の最前線になっている。米軍が拠点を置く南部ジェシュフ郊外の空港を訪れると、敷地内に地対空ミサイルが配備され、厳戒態勢が敷かれていた。
空港のある人口約2千人の小村は、米軍の駐留で様変わりした。上空では黒い米軍ヘリコプターが、轟音(ごうおん)を上げて飛行し、車道は軍用トラックが行き交う。空港の東端には、ミサイル発射装置を載せたトレーラーが止まっていた。地対空ミサイル「パトリオット」とみられる。ウクライナが位置する東方を向いていた。
空港は、ウクライナ国境から約70キロの距離にある。近くに住むジュラ・フランシシェクさん(71)は、「1日3、4度、米軍ヘリが飛んでくる。騒音? 全く気になりませんね。米軍は大歓迎」と話す。26日には、国境の向こうのウクライナ西部リビウが露軍のミサイル攻撃を受けたが、「仮にこの村が標的になっても、米軍が守ってくれる」と信頼を寄せる。