米国防総省のカービー報道官は29日の記者会見で、ロシアがウクライナの首都キエフなどでの大幅な軍事作戦の縮小を表明したことに関し、一部部隊の移動を確認したが、小規模にとどまり「本当の撤退ではない」と否定した。バイデン大統領も記者会見で「どういう行動を取るか見る必要がある」と述べ、ロシアの対応を見極める考えを示した。
カービー氏はキエフへの空爆は29日も続き、脅威は残っているとし「だまされてはいけない」と強調。ロシア軍の動きは「再配置」で、移動した部隊は北方に向かっているとした。一方で、ロシア軍が主要な目的としていた首都制圧には失敗したとの見方を示した。
インタファクス通信によると、交渉が行われた29日朝にも南部ミコライウで行政庁舎にミサイル攻撃があり、9人が死亡、28人が負傷した。(共同)