国学院久我山、終盤反撃も及ばず 選抜高校野球

【第94回選抜高校野球】国学院久我山(東京)―大阪桐蔭(大阪)先発の国学院久我山・渡辺建伸=甲子園球場(林俊志撮影)
【第94回選抜高校野球】国学院久我山(東京)―大阪桐蔭(大阪)先発の国学院久我山・渡辺建伸=甲子園球場(林俊志撮影)

第94回選抜高校野球大会第10日の30日、国学院久我山は準決勝で大阪桐蔭(大阪)と対戦した。序盤から連打を浴びる場面もあったが、中盤に2点を返すと、本来の「全員野球」を取り戻した。最終回にも加点して意地を見せ、4-13で敗れたが、夏の大会に向けて成長の糧を得た一戦となった。

選抜大会3度の優勝歴を誇る全国屈指の強豪との一戦。力の差を感じながらも最後まであきらめずに相手にぶつかる姿が観客の心に刻まれた。

投げては、成長が目覚ましい左腕・渡辺が先発。三回途中に交代した松本慎は強打者を恐れず力投し、八回からはエース成田が登板。最終回を無失点で抑えた。

一回に3点を先制された。その後も連打を浴び、「一人一人の気持ちが引いた」(主将・上田)局面もあった。空気が一変したのは六回。連打と2番・上田の犠打で1死二、三塁の好機をつかみ、打席に立ったのが「準々決勝では思うような打撃ができなかった」との思いを持っていた3番・木津だった。振り抜いた球は「絶対に自分が打つ」(木津)という一念が通じ、2点適時打になった。

相手の激しい攻勢は止まらなかったが、中盤に一矢報いたことでリズムを取り戻した。九回にこの日、誕生日を迎えた代打・鈴木勇が犠飛を放ち、1点を返すと、1番・斎藤も中前適時打で加点。「全員野球」の意地を見せた。

試合は大差で負けたものの、春夏通して初の4強入りで手応えを感じた今大会。試合を終えた尾崎直輝監督は選手に語り掛けた。

「勝負は夏なんだ。絶対に下を向いてほしくない」

(内田優作)

■全員気持ち一つに応援

国学院久我山の応援には準々決勝よりも多い約370人の野球部OBや保護者らが駆け付け、ナインの背中を押した。

約50人の吹奏楽部と30人超の野球部員による応援団の団長を務めた野球部3年、平川優希さん(17)は強豪の大阪桐蔭を相手に「厳しい戦いになる」と試合前から険しい表情。尾崎監督から教わった「全員で気持ちを一つに」という言葉を胸に、応援という形でスタンドから全員野球に参加した。

健闘むなしく、試合には敗れたものの、応援席前に並んだ仲間を大きな拍手でねぎらった平川さん。「負けて悔しいけれど、ベスト4という新しい歴史を作ってくれた。夏につながる大会になった」と最後は笑顔になった。(坂本隆浩)

●国学院久我山・尾崎直輝監督「甲子園の舞台であらゆる戦いを経験した。自分たちの野球をやり切れたことは糧になる。夏に(甲子園へ)帰るために鍛錬を重ねなければ」

●国学院久我山・上田太陽主将「大阪桐蔭の高いレベルを実感したが、一戦必勝で目の前の試合に全力で臨んで4強まで来られた」

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