ロシア外相が訪中 ウクライナ侵攻後初

ロシアのラブロフ外相(ロイター=共同)
ロシアのラブロフ外相(ロイター=共同)

【北京=三塚聖平】ロシアのラブロフ外相は30日、中国東部の安徽省を訪問した。タス通信などによるとラブロフ氏は同日、王毅(おうき)国務委員兼外相と会談し、両国が戦略的パートナー関係の強化を続けていくことで一致した。

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻後、ラブロフ氏が訪中するのは初めて。アフガニスタン情勢をめぐる近隣国の外相会合などに出席する。

習近平政権は、ウクライナ侵攻に関して対露批判を避け、米欧が主導する対露制裁にも反対。ロシアとの経済、貿易協力を続ける考えを示すなど、実質的にロシア寄りの姿勢を見せている。ただ、習政権は協力関係を持つウクライナにも配慮しており、ロシア側にどこまで寄り添う姿勢を見せるか注目されている。

ロシア側としては、ウクライナへの侵攻に対する国際的な批判が高まる中、中国との結束を誇示したいものとみられる。ラブロフ氏は、中国訪問後にインドも訪れる予定。インドもロシアと親密な関係を築いており、ウクライナ侵攻について踏み込んだ対露批判を控えている。

アフガン情勢をめぐる外相会合は、ロシア、パキスタン、イランなどが参加し31日まで行われる。

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