【パリ=三井美奈】ベルギー、オランダ、アイルランド、チェコの欧州4カ国は29日、国内のロシア代表部で外交官として駐在していた職員がスパイ活動を行っていたことが発覚したとして、国外退去を求めたと発表した。追放対象となったのは、4カ国合計で43人にのぼる。
追放対象になったのは、ベルギーが21人、オランダが17人、アイルランドが4人、チェコが1人。ベルギーのウィルメス外相は、「彼らは大使館や領事館の外交官として働きながら、スパイ活動に関与した。国家安全保障への脅威だ」と非難した。
欧州連合(EU)ではこのほか、ブルガリアやスロバキアが今月半ば、「外交官にそぐわない活動をした」として露大使館職員らの国外追放を発表している。エストニア、ラトビア、リトアニアのバルト3国もそれぞれ、国内の露外交官を追放した。