浪速風

家庭が見えない永田町

年金生活者への5000円給付案見直しを記者団の取材で表明する自民党の高市早苗政調会長=29日午後、東京・永田町の自民党本部(矢島康弘撮影)
年金生活者への5000円給付案見直しを記者団の取材で表明する自民党の高市早苗政調会長=29日午後、東京・永田町の自民党本部(矢島康弘撮影)

コロナ禍の影響で少子化がさらに進みそうだという。結婚も急減している。このままでは社会はもろくなる、何か対策を、と思うのが普通。だが永田町の発想はちょっと違うようだ。コロナ禍などで年金が減るから受給者に5000円を配ろう、と与党の有力者たちが言い出した。結局、白紙に戻すとのことだが、子供をもつことや結婚を望む人たちは、センスを疑ったのではないか

▶都市研究の著名な米国のノンフィクション作家、ジェイン・ジェイコブズは、「社会が経済変化にさらされるやいなや、それに応じて家族も変化する」(『市場の倫理・統治の論理』)と指摘した。これから家族をつくる世代は、今まさに変化のただなかで暮らしの立て方を考えさせられている

▶多くの地方自治体が、子育て支援や少子化対策に知恵を絞っている。人口減による苦難が迫っているのを目の当たりにしているからだ。永田町からは遠すぎて見えなかったのだろうか。

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