大阪IR整備計画、大阪市議会で承認 4月に認定申請へ

IRの事業内容をまとめた区域整備計画案を承認した大阪市議会=29日午後、大阪市北区(須谷友郁撮影)
IRの事業内容をまとめた区域整備計画案を承認した大阪市議会=29日午後、大阪市北区(須谷友郁撮影)

大阪府と大阪市が誘致を目指すカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の事業計画をまとめた区域整備計画案について、大阪市議会は29日の本会議で、大阪維新の会と公明党などの賛成多数で承認した。府議会は承認済みで、IR整備法に規定された地元議会の同意を得た府市は、4月28日までに国に認定申請する。国は最大3カ所を整備地域として選ぶ。

整備計画によると、候補地は大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)。早ければ令和11(2029)年の秋から冬ごろの開業を目指す。カジノによる収益を含む年間売り上げを約5200億円と試算し、運営時の近畿圏での経済波及効果は年間約1兆1400億円を見込む。

事業者は米カジノ大手、MGMリゾーツ・インターナショナル日本法人とオリックスを中核株主とする「大阪IR株式会社」で、初期投資額は約1兆800億円。

市議会では、自民党市議団が夢洲の土壌対策費約790億円を市が追加負担することを問題視。自民の川嶋広稔(ひろとし)市議はこの日、反対討論で「IR事業は公金を投じないとの触れ込みだった」とし、経済波及効果の検証は事業者任せと批判した。公明の提案で、790億円を限度額として厳守することや、ギャンブル依存症対策のための施設を開業前に設置することを盛り込んだ付帯決議が採択された。

整備計画が府市両議会で承認され、府市は申請手続きを急ぐ。IRをめぐっては和歌山、長崎両県も準備を進めている。

国は認定時期を明らかにしていないが、認定されれば、府は事業を進める手続きなどを定めた実施協定を事業者と締結。夢洲の土地を所有する市が、事業者側と定期借地契約を結ぶことも可能になり、本格的な整備段階に移行する。

一方、認定後でも事業者が実施困難と判断した場合は協定を解除できる。新型コロナウイルス感染症が終息していない中で、先行きに不透明さも残る。

■大阪IR、コロナで不透明感も

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