約190年前に創業し、関西の歴史と文化を紡いできた大阪・北浜の料亭、花外楼(かがいろう)。維新の元勲や経済界の逸材たちが愛した四季折々の心づくしの料理と絵画は、昔も今も訪れる人を引きつけてやまない。ときには日本の国のかたちを決める会議の場となり、料亭の枠を超えた近代史の生き字引だ。1年にわたりその姿を伝えてきた記者が「花外楼」を振り返る。
客こそ花 誇りと品
「かがい(加賀伊)」に「花外」という字をあてた木戸孝允の発想は、とても風雅だったと思う。
約190年前に創業し、関西の歴史と文化を紡いできた大阪・北浜の料亭、花外楼(かがいろう)。維新の元勲や経済界の逸材たちが愛した四季折々の心づくしの料理と絵画は、昔も今も訪れる人を引きつけてやまない。ときには日本の国のかたちを決める会議の場となり、料亭の枠を超えた近代史の生き字引だ。1年にわたりその姿を伝えてきた記者が「花外楼」を振り返る。
「かがい(加賀伊)」に「花外」という字をあてた木戸孝允の発想は、とても風雅だったと思う。