市立高の資産譲渡「公益性」認める 高校再編で大阪地裁

大阪地方裁判所=大阪市北区
大阪地方裁判所=大阪市北区

大阪市立の高校が廃止され、4月から大阪府へ移管される再編計画に絡み、市立高校の土地や校舎などの建物を府に無償譲渡するのは違法として、市内の住民5人が無償譲渡の差し止めを求めた訴訟の判決公判が25日、大阪地裁であり、森鍵一裁判長は「教育の充実という公益性があり、不合理ではない」などとして請求を棄却した。住民側は控訴する方針。

地方財政法は、都道府県立高校の建設事業費を市町村に負担させることはできないと規定。住民側は、今回の無償譲渡は建物や土地の取得費用などの負担を府が市に転嫁する形になると主張。無償譲渡は市議会の議決を経ておらず、地方自治法などにも違反すると訴えていた。

判決理由で森鍵裁判長は無償譲渡は府市の合意に基づいており「資産を府に移転させることには合理性がある」と指摘。議会議決については令和2年11~12月の市議会で移管に伴う市立高校廃止の条例案が提出、可決された経緯を踏まえ、「無償譲渡を前提として是非が議論された」と判断して請求を退けた。

判決後の記者会見で原告代理人は「非常に残念な判決。正当な評価はしてもらえなかった」と話し、大阪市は「主張が認められたと認識している」とコメントした。

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