「非開門」に憤りと疲労感 長年の訴訟、振り回され

諫早湾干拓訴訟の判決後、記者会見する漁業者側の馬奈木昭雄弁護団長(右から2人目)ら=25日午後、福岡市
諫早湾干拓訴訟の判決後、記者会見する漁業者側の馬奈木昭雄弁護団長(右から2人目)ら=25日午後、福岡市

国営諫早湾干拓事業(長崎県)をめぐる差し戻し控訴審で、福岡高裁が25日に示した判断は堤防排水門を開けるよう命じた確定判決の無効化だった。長年にわたる訴訟に振り回されてきた漁業者側の憤りは深い一方、営農者らは疲労感をにじませつつも、国と漁業者に歩み寄りを求めた。

「驚くべき判決だ。国が横車を押して、裁判所が追認する。こんなことは許してはいけない」

高裁判決の言い渡し後、裁判所前でマイクを握りしめた馬奈木昭雄弁護団長が声を張り上げた。

一方、長崎県諫早市にある干拓地の営農者たちは手放しでは喜べない思いを抱いている。「松山ファーム」の松山哲治社長(47)は、「国は漁業者との話し合いの場を持って両者が納得できる方法を探してほしい」と話した。

ミニトマトなどを栽培する「愛菜ファーム」の山内末広専務(66)も「開門しないのであれば、国は養殖技術を提供するなど環境を整えるべきだ」と漁業者側をおもんぱかった。

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