ウクライナ大統領の国会演説、議事録に保存せず

ウクライナのゼレンスキー大統領のオンラインでの国会演説を聞く議員ら=23日午後、国会内(矢島康弘撮影)
ウクライナのゼレンスキー大統領のオンラインでの国会演説を聞く議員ら=23日午後、国会内(矢島康弘撮影)

国会がウクライナのゼレンスキー大統領による23日のオンライン演説を、議事録に残さないことが分かった。憲法は会議の記録を保存するよう定めているが、演説は会議に該当しないと判断した。衆院は25日、ホームページ(HP)で日本語訳を公開した。

ゼレンスキー氏演説の邦訳は、ウクライナ大統領府のHPに掲載された英訳を基に、衆院事務局が行った。翻訳は相手国側に依頼するのが通例だが、ウクライナが戦時下にある上、日本での関心の高さを踏まえて異例の対応を取った。

過去に来日した外国首脳らの演説も議事録はない。来日時の歓迎行事の一部として演説が行われてきたためで、今回はウクライナからのリモート出演だったが、前例を踏襲した。自民党の世耕弘成参院幹事長は25日の記者会見で「議事録でなくとも報道などでしっかり記録は残る」と述べた。

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