米、露FSB将校ら4人に懸賞金 サイバー攻撃関与、国家ぐるみ糾弾

米国務省の建物(AP)
米国務省の建物(AP)

【ワシントン=大内清】米国務省は24日、米国など約135カ国のエネルギー関連企業500社以上を標的としたサイバー攻撃に関与したなどとして、ロシア連邦保安局(FSB)の将校3人と、露軍系機関に勤務するロシア人ハッカー1人の居場所の特定につながる情報に最大1千万ドル(約12億円)の懸賞金を支払うと発表した。ロシアがウクライナ侵攻と並行してサイバー攻撃を活発化させる中、ロシアによる国家ぐるみの不法行為を追及する姿勢を明確にした。

米国が外国治安機関の職員を懸賞金制度の対象としたのは初めて。司法省は同日、この4人の起訴を明らかにした。

米国では近年、インフラ関連企業などを標的としたロシアによるとみられるサイバー攻撃が相次いでいた。プーチン露政権との「安定的で予見可能な関係」を目指していたバイデン政権は「露政府が関与した証拠はない」と説明してきたが、ウクライナ侵攻を受けてロシアを明確に糾弾する方針へ転換した。

発表によると、将校3人は、FSBのサイバー部隊に所属するパベル・アクロフ▽ミハイル・ガブリロフ▽マラト・テューコフの各被告。2012~17年にかけ、米国を含む130カ国以上にある500以上の原子力発電所や石油・ガス企業、電力会社などのコンピューターシステムへの侵入工作を計画・実行したとみられている。同工作のある段階では、世界各地の1万7千以上の端末にマルウェア(不正プログラム)を埋め込んだという。

もう一人の露軍系ハッカーはエフゲニー・グラドキフ被告で、17~18年にかけ、米国内にある複数の石油精製施設のコンピューターに侵入し、安全システムが正常に稼働しなくなるマルウェアを埋め込むなどしたとみられている。

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