日本、窮地から6連勝 揺るがぬ結束でW杯切符

【サッカーカタールW杯アジア最終予選 オーストラリア代表対日本代表】試合に勝利し、サポーターの前で喜び合う長友佑都(中央)川島永嗣、吉田麻也(右)ら=シドニー(蔵賢斗撮影)
【サッカーカタールW杯アジア最終予選 オーストラリア代表対日本代表】試合に勝利し、サポーターの前で喜び合う長友佑都(中央)川島永嗣、吉田麻也(右)ら=シドニー(蔵賢斗撮影)

サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会アジア最終予選第9戦は24日、シドニーで行われ、B組の日本はオーストラリアを2-0で破り、同組2位以内が確定し、7大会連続7度目のW杯出場を決めた。

勝利を告げる笛の音がピッチに響くと、日本の選手たちは拳を握り、喜びをかみしめた。最終予選で初めて敵地でオーストラリアを破り、カタール行きのチケットをつかんだ。序盤で1勝2敗とつまずいた窮地から6連勝。最終戦を残して本大会出場を決めた。

快進撃は濃密で熱を帯びた意見交換から始まった。昨年10月9日。日が暮れたピッチ脇で吉田、長友、冨安、酒井、遠藤、南野が輪を作った。2日前の3戦目でサウジアラビアに敗れ、2敗目を喫した。W杯出場が危ぶまれる状況で、互いの胸の内をぶつけ合った。

長友は「下を向くのが一番よくない。まだ7試合ある」と前を向いた。主将の吉田は予選敗退なら「すっぱりやめる」と、崖っぷちで仲間に覚悟を促した。

背水の陣だった同12日のオーストラリア戦は、新システムの4-3-3が機能した。終盤に勝ち越し2-1で勝利。2勝2敗の五分に戻した。指揮官は試合後の円陣で「俺たち、生き残ったぞ!」と珍しく声を張った。勝ち点3とともに自信と誇りを取り戻し、以降は勝利を積み重ねた。

ネット上やファンの間では森保監督への批判が噴出していた。水面下では次期監督選定も始まっていた。選手から不満の声は上がらず、吉田は「本気で選手のことを考えてくれる、数少ない一人。みこしを担ぎたい」と熱弁した。指揮官と選手の結束は最終予選を通じて揺るがなかった。

放送権料の高騰で、最終予選はアウェー戦の地上波放送がなかった。新型コロナウイルス禍で親善試合も激減。人気の陰りもささやかれる。吉田は「W杯に出るか出ないかは日本サッカーの将来に直結する」と重要性を説いてきた。歴史はつないだ。初の8強入りを狙うカタールで新たな歴史を作る。(川峯千尋)

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