ロシア軍は「戦争犯罪」 バイデン政権認定

ブリンケン米国務長官は23日、ウクライナに侵攻して民間人を対象に無差別攻撃を続けるロシア軍の行為を、米国は「戦争犯罪」に認定したと表明した。同盟友邦諸国や国際機関と情報共有したうえで、犯罪人の告発も視野に調査を続けるとしている。

24日にベルギーで開催される北大西洋条約機構(NATO)や先進7カ国(G7)の緊急首脳会議を前に、同盟国との結束により、ロシアの残虐行為に責任を負わせる姿勢を打ち出したとみられる。

ブリンケン長官は声明で、プーチン露大統領が「ウクライナ各地で死と破壊をもたらす容赦ない暴力を引き起こした」と非難したうえで、高層住宅、学校、病院、インフラ、商業施設、救急車両に至るまで数千人の民間人を犠牲にした「無差別攻撃に関する数々の信頼できる報告をみてきた」と指摘した。

特に東部マリウポリで住民多数が避難し、「子供たち」と上空から見えるように書いた劇場に対する空爆を、チェチェン戦争のグロズヌイ、シリア内戦のアレッポで起きたのと同じ「人々の意思を破壊する」都市攻撃と断じた。

バイデン大統領は今月16日、プーチン氏を「戦争犯罪人だと思う」との表現でロシア側の戦争犯罪に初言及。これを受け、国務省などの専門家が証拠の記録や評価を続けた結果、「本日、米政府は露軍の構成員がウクライナで戦争犯罪をおかしてきたと認定した」と発表した。

公開情報、情報機関からの情報を慎重に審査したとし、「いかなる犯罪と同様、管轄の裁判所が究極的に刑事罰を裁定する責任がある」としている。ただし、米国とロシアは、戦争犯罪などを犯した個人を国際法に基づいて訴追・処罰する国際刑事裁判所(ICC)の加盟国ではない。(ワシントン 渡辺浩生)

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