大阪桐蔭「寝技」で勝利 粘りの攻めで難敵攻略

【大阪桐蔭―鳴門】八回、投前にスクイズを決める大阪桐蔭の星子=3月24日、甲子園(須谷友郁撮影)
【大阪桐蔭―鳴門】八回、投前にスクイズを決める大阪桐蔭の星子=3月24日、甲子園(須谷友郁撮影)

第94回選抜高校野球大会の1回戦最後の試合となった24日の大阪桐蔭-鳴門(徳島)戦。昨秋の公式戦で防御率が0点台だった鳴門の左腕冨田の低めに制球された変化球をベンチから見た大阪桐蔭の西谷監督は「噂通りのいい投手。柔道でいう一本勝ちはできない。判定勝ちでいいから、寝技に持ち込もうと選手に話した」。難敵を前にロースコアを覚悟したチームが、狙い通り3-1で競り勝った。

1点リードの八回にベンチが動いた。1死一、三塁のチャンスで、ここまで二塁打2本と当たっていた7番の星子主将にスクイズを命じたのだ。3点目の重要性を知る主将はサインに冷静だった。「スクイズの練習はいっぱいしてきた。不安はなかった」と4球目を投手前に転がした。四回から走者をたびたび得点圏に出しながらもう一本が出なかっただけに、貴重な追加点となった。

三回の2点も、金属音を響かせて長打攻勢をかける大阪桐蔭のイメージとは違うスタイルだった。内野安打と犠打で2死二塁から、2番の谷口がフルカウントから先制打。前の打席では二ゴロに打ち取られていた低めのスライダーをすくい上げ、中前へ運ぶ技ありの一打だった。四球を挟んで4番海老根はライトへ適時二塁打。外角球を逆らわない打撃に、次へつなぐ姿勢が見て取れた。

先発の川原は丁寧な投球で1失点完投。昨夏の甲子園2回戦の近江(滋賀)戦、同点の場面で登板し、四球で走者をためて決勝打を打たれた悔しさを糧に成長した姿を披露した。

「粘り強く勝てたのは自信になる」と星子。投打の粘りでの「合わせ技一本勝ち」に胸を張った。 (鮫島敬三)

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