夫婦別姓国賠訴訟、2判事が「違憲」意見 上告は退け

最高裁判所=東京都千代田区(鴨川一也撮影)
最高裁判所=東京都千代田区(鴨川一也撮影)

夫婦別姓を認めない民法と戸籍法の規定は違憲として事実婚状態にある夫婦らが国に損害賠償を求めた2件の訴訟について、最高裁第3小法廷(林道晴裁判長)は、原告側の上告を退ける決定をした。請求を棄却した1、2審判決が確定した。22日付。

裁判官5人全員一致の結論だが、うち2人は国会で選択的夫婦別姓の議論がされており「立法の不作為」の点で違法性はないとしつつ、規定自体は「違憲」とする意見を述べた。

夫婦同姓の規定をめぐっては、最高裁大法廷が平成27年と昨年、いずれも「合憲」とする判断を示している。

両訴訟の原告は、都内に住む男女6人と、広島市内の女性医師。夫婦別姓による婚姻を認めないのは憲法が禁じる「信条による差別」に当たるとして、一人当たり50万円の支払いを国に求めていた。

違憲の意見を述べたのは、昨年6月に大法廷が2度目の合憲判断を出した際に反対意見を述べた宇賀克也裁判官(学者出身)と、直後の同7月に最高裁判事に就任した渡辺恵理子裁判官(弁護士出身)。

渡辺裁判官は、夫婦同姓の規定について「従前の氏を変更するか法律婚を断念するかの二者択一を迫るもので、婚姻の自由を制約することは明らか」などと指摘。通称使用が認められていてもこうした制約が正当化されるとは考え難く「客観的な合理性があるとは認めがたい」とした。

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