英語には「silver lining」という比喩的表現がある。本来は雲間から差す一条の光のことで、そこから転じて「苦難や逆境の中に見いだす希望の光」を意味する。
ウクライナを悲惨な戦場に変えた、ロシアのプーチン体制による軍事侵攻という暴挙にも「希望の光」あるいは「せめてもの慰め」は見いだせなくもない。
例えば米国では、急進左派およびトランプ前大統領支持の保守強硬派の双方で台頭していた外交政策をめぐる「孤立主義」が後退し、共和、民主両党の歴代政権の伝統だった「国際主義」や「介入主義」の外交政策が超党派で健在であることが分かってきた。