【ソウル=時吉達也】韓国軍関係者は20日、北朝鮮が同日午前に放射砲(多連装ロケット砲)を発射したとみられると明らかにした。聯合ニュースによると、午前7時20分ごろから約1時間にわたり、北朝鮮中部の平安南道(ピョンアンナムド)から朝鮮半島西側の黄海上に放射砲4発を発射したとみられる。
専門家からは、冬季軍事訓練の一環として行われた可能性などが指摘されている。韓国大統領府は国家安全保障会議(NSC)の関係次官会議を緊急開催。大統領府報道官は「(韓国の)政権移行期に安保の空白が生じないよう堅固な備えを維持する」と述べた。
北朝鮮は今月16日にも弾道ミサイルを発射したが、直後に爆発した。4月15日の故金日成(キム・イルソン)主席生誕110年の記念日に合わせ新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射する可能性があり、日米韓は関連する性能の検証を目的とした試験発射が今後も続くおそれがあるとして警戒している。