宮城、福島両県で最大震度6強を観測した地震で、沿岸部を中心とする被災地では19日、生活インフラの復旧作業が続いた。両県で最多5万2千戸超だった断水は2割が解消、生活用水を使える地域が徐々に広がった。宮城県では商工観光業の被害額が少なくとも約4億3千万円に上ることも判明。増加が見込まれる災害ごみの処理など、新たな課題も生じている。
急ピッチで水道復旧が進む福島県相馬市。18日に自宅で水が出始めたという吉田センさん(82)は「手洗いできず困っていた。やっぱり生きていくには水が大切だね」と笑顔。ただ地元の水道事業者によると、いったん供給を再開しても漏水で再び止まるケースがあり、完全復旧のめどは立っていない。
断水が続く地域では、入浴施設が無料で開放され、片付けに追われる人たちが疲れを癒やした。