新型コロナウイルスの感染拡大(第6波)を受けた蔓延(まんえん)防止等重点措置は、連休最終日の21日までで全面解除される。新規感染者数のピークは過ぎたが、第5波までに比べると減り方は緩慢だ。重症者や死者数、病床使用率は今も高止まりが続く。オミクロン株が猛威を振るった第6波に「蔓防」は有効な手段だったのか。第7波があるとすればどう備えるべきか。埼玉医科大教授の岡秀昭氏に聞いた。
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流行「第6波」は圧倒的な感染者数の増加により、高齢者を中心に過去の波を上回る死者を出した。実用化された経口治療薬は重症化予防効果が低かったり、薬の飲み合わせに注意が必要だったりと弱点もあり、局面の打開にはつながらなかった。発症予防効果などを取り戻すワクチンの3回目接種が立ち遅れ、「ワクチンブレーキ」をかけられなかったことも大きい。