習氏「制裁で苦しむのは庶民」と対露制裁に反対 米中首脳会談

【北京=三塚聖平】中国外務省によると、習近平国家主席は18日のバイデン米大統領とのテレビ会談で、ウクライナへの軍事侵攻に踏み切ったロシアへの制裁について「全方位、無差別の制裁を行えば、苦しい目に遭うのは庶民だ」と述べた。対露制裁に反対する考えを改めて示し、制裁を行うよう各国に呼び掛けている米国を牽制(けんせい)した。

習氏は、制裁をさらに強化すれば「世界の経済や貿易、金融、エネルギー、食糧、サプライチェーン(供給網)などの深刻な危機を引き起こすだろう」と主張した。

ブリンケン米国務長官は首脳会談に先立つ17日に、中国がロシアを支援した場合に対中制裁を行う可能性を示唆したが、中国側はこれに反発している。

また、習氏は「ウクライナ危機はわれわれが見たくないものだ」とも強調。ロシアとウクライナの対話や協議を共同で支持するよう各国に求めたほか、米国と北大西洋条約機構(NATO)に対し「ロシアと対話を行い、ウクライナ危機の背後にある困難な問題を解き、ロシアとウクライナ双方の安全に関する憂慮を取り除くべきだ」と訴えた。

習氏は、米中関係について「米国の(トランプ)前政権が作り出した苦境から出ておらず、ますます多くの困難に直面している」と発言。特に台湾問題を挙げて「米国の一部の人が『台湾独立』勢力に誤った信号を発している。これは非常に危険だ」という中国側の受け止めを説明し、米側に対し「十分に重視するよう望む」と求めた。

また、習氏は「われわれは中米関係を正しい軌道に沿って発展させるようリードするだけでなく、世界の平和と安寧のために努力しなければならない」と述べ、米中関係改善の必要性を米側に訴えた。

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