米中首脳が電話会談へ 米国務長官「中国が露に協力なら損失負わせる」

バイデン米大統領は18日、中国の習近平国家主席と電話会談を行う。ブリンケン国務長官によると、バイデン氏は、中国がロシアによるウクライナ侵攻に協力すれば深刻な代償を払うことになると警告するとともに、侵攻停止に向けてプーチン露政権に圧力をかけるよう要求する。

ブリンケン氏は17日の記者会見で、中国がロシアを支援した場合、中国に「損失を負わせることをためらわない」と述べ、制裁実施の可能性を示唆した。

米中首脳による電話会談は、2月24日にロシアがウクライナに侵攻を開始してから初めて。中露の協力関係を断ち切り、ロシアの孤立化を進められるかが焦点となる。

ブリンケン氏は「中国にはロシアへの影響力を行使する責任がある」と強調した上で「実際には逆のことが起きている」と指摘。また、バイデン氏がプーチン露大統領は「戦争犯罪人」であるとの認識を示したことについて「私も同じ意見だ」と述べた。戦争犯罪の証拠を集めた上で、国際社会と協力して「責任を取らせる」とも強調した。

ロシアの今後の出方については、口実をでっち上げての化学兵器使用や外国人戦闘員を含む雇い兵の投入、ウクライナの地域指導者らの組織的誘拐の増加などが懸念されると予測。プーチン氏は戦争が想定した通りに展開しないために「一層破れかぶれになっている」との見方も示した。

ウクライナとロシアの代表団による停戦交渉では「ロシアから(停戦実現に向けた)意味のある努力がみられない」とし、軍事行動を継続させているプーチン政権を批判した。(ワシントン 大内清)

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