空爆の劇場、市民救出難航 米、プーチン氏「人殺し」 ロ軍死者7千人以上か

16日、ロシアの空爆を受けたウクライナ・マリウポリの劇場(ウクライナ・ドネツク州当局提供、AP=共同)
16日、ロシアの空爆を受けたウクライナ・マリウポリの劇場(ウクライナ・ドネツク州当局提供、AP=共同)

ウクライナ当局がロシア軍に空爆されたと発表した南東部マリウポリの市民の避難先となっていた劇場では17日、生存者の救出活動が続いた。数百人がいたとされるが全容は不明で、作業は難航。バイデン米大統領はウクライナを侵攻したロシアのプーチン大統領を「人殺しの独裁者」と糾弾した。17日付の米紙はロシア兵7千人以上が侵攻後に死亡したと報じた。

ロシア軍は民間施設を狙った攻撃を強めており、各都市では人道危機が悪化している。包囲攻撃が続くマリウポリの市議会によると、市民3万人が脱出したが、35万人が脱出できない状態。市民の犠牲者が2500人を超えたとの推計もある。

バイデン氏は議会での会合で、プーチン氏は「根っからの悪党だ」とも批判。ブリンケン米国務長官は国務省での記者会見で、プーチン氏が戦争犯罪人だとのバイデン氏の認識に個人的に同意するとし「いかなる戦争犯罪でも責任が伴う」と述べ、牽制(けんせい)した。破壊された劇場に関し「映像を見た誰もが忘れることはない」と非難した。(共同)

会員限定記事会員サービス詳細