昭和天皇ゆかりの桜、台湾から「里帰り」 靖国神社に植樹

昭和天皇ゆかりの台湾の桜を植樹し、くわ入れする外交評論家の加瀬英明氏=東京都千代田区の靖国神社(岡部伸撮影)
昭和天皇ゆかりの台湾の桜を植樹し、くわ入れする外交評論家の加瀬英明氏=東京都千代田区の靖国神社(岡部伸撮影)

昭和天皇が皇太子時代に行った台湾行啓(ぎょうけい)の際に植えられた桜の苗木が17日、東京都千代田区の靖国神社に植樹され、記念の石碑が建立された。

「桜里帰りの会」の日本側会長で外交評論家の加瀬英明氏は「先の大戦で3万人の台湾の方々が戦死され、靖国神社に祀(まつ)られている。(桜が)日本と台湾の友好の絆を高め、日本とアジアの平和と繁栄を見守ることを願う」とあいさつ。

台湾側理事の許世楷・元台北駐日経済文化代表処代表(駐日大使に相当)は「ロシアが無謀にウクライナに行ったような中国による台湾への侵攻を防ぐため、桜を通じて日本と台湾の親密な交流がさらに発展することを祈念します」と応じた。

桜の苗木は、靖国神社大鳥居の手前にある、ひな壇緑地に植樹された。里帰りした桜は1923(大正12)年4月、当時の皇太子裕仁親王が台湾を訪問したのにちなみ、台湾民衆が宿泊先の近くに植えた。

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