米ホワイトハウス前で、ロシアのウクライナ侵攻に抗議する人たち=2月、ワシントン(ゲッティ=共同)
米ホワイトハウス前で、ロシアのウクライナ侵攻に抗議する人たち=2月、ワシントン(ゲッティ=共同)

ロシアがウクライナに侵攻した数日後、職場からホワイトハウスの前を通って帰路に就くと、夜遅くにもかかわらずウクライナの支援集会が開かれていた。白亜の殿堂の主であるバイデン米大統領に向け、百数十人が「バイデンさん、今すぐ行動を!」とシュプレヒコールを繰り返していた。

ウクライナ人男性(31)に声をかけると、「強力な軍備をすぐ空輸してくれ。それができるのは米国だけだ」と涙を浮かべながら語った。首都キエフが陥落しかねない緊迫の中、米軍の支援を求める参加者たちの声は切実だった。

そのホワイトハウス近くに、ロビイストやPR会社の拠点が集まる大通り「Kストリート」がある。そこを舞台に、ロシア側とウクライナ側の暗闘が繰り広げられているという。

米メディアによると、オバマ元大統領の側近を務めた「凄腕」が率いるPR会社がウクライナ政府についた。国連での演説を支援するなど、国際世論を引き付けるのに一役買っている。

ここ数年、米国による制裁回避を試みてきたロシア企業のロビイストたちは、開戦後は分が悪くなり鳴りを潜めている。Kストリートで「ロシアの敗北」(米メディア)は鮮明という。

欧州を揺るがす戦争は、米首都ワシントンの街のあちこちでも、暗い影を落としている。(塩原永久)

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