米、イラン核協議代替案も ロシア抜き合意模索か

プライス報道官(ロイター)
プライス報道官(ロイター)

米国務省のプライス報道官は14日の記者会見で、イラン核合意の修復に向けた協議が当事国ロシアの要求などで中断した問題について、イランの核開発を阻止するため「外交的な代替手段」を取る用意があると述べた。具体的には明らかにしなかったが、ロシアが要求を取り下げない場合はロシア抜きでの合意を目指す可能性もありそうだ。

ロシアはウクライナ侵攻後に科された欧米による制裁に関係なく、核合意修復後にイランと取引できる保証を土壇場で要求した。米国は拒否し、妥結が近いとみられていた協議は中断を余儀なくされた。

協議では米イランの対立点も残っている。プライス氏は「イラン、ロシアが決定すべきことがある。あと数日で核合意の修復に向け前進できるかどうか分かるだろう」と述べた。代替手段を取らない妥結が望ましいとも語った。

米紙ウォールストリート・ジャーナルは13日、ロシアが要求する対露制裁の適用免除に米国が応じず、ロシア抜きでの合意を模索する可能性があると伝えていた。(共同)

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