IPC会長の平和訴えを言い換え 中国テレビ、パラ閉会式

北京冬季パラリンピックの閉会式でスピーチするIPCのアンドルー・パーソンズ会長=13日、北京(共同)
北京冬季パラリンピックの閉会式でスピーチするIPCのアンドルー・パーソンズ会長=13日、北京(共同)

13日の北京パラリンピック閉会式を中継した中国国営中央テレビが、国際パラリンピック委員会(IPC)のパーソンズ会長がスピーチで平和の重要性を訴えた部分を本来とは異なる中国語に翻訳するなどして放送した。

パーソンズ氏が「重要なのは平和への希望」と語ったのに対し、中央テレビの同時通訳は「重要なのは大きな家族になる希望」と言い換えた。平和の訴えはウクライナ侵攻を続けるロシアへの批判と受け取られる恐れがあるため、ロシアとの友好関係を重視する中国にとって不都合な内容と判断した可能性がある。

また選手に関し「平和の擁護者」と述べた部分については中国語に訳さなかった。

中央テレビは開会式の中継でも、パーソンズ氏がウクライナ侵攻を念頭に平和を訴えた発言をした際、中国語への翻訳が行われず、通訳が一時的に無言となる一幕があった。(共同)



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