滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール(大津市)は12日、今春開催するクラシック音楽祭で予定していたロシアの作曲家チャイコフスキーの大序曲「1812年」の演奏を見送り、曲目を変更すると発表した。「1812年」は、同年にナポレオン率いるフランス軍を撃退したロシアの戦いを描く勇壮な曲で、音楽祭を締めくくる演目として5月1日に演奏予定だった。代わりにレスピーギの交響詩「ローマの松」を演奏する。
同曲をめぐっては、明石フィルハーモニー管弦楽団(兵庫県明石市)が今月21日の公演で予定していた演奏を「ロシアがウクライナに侵攻した世情を踏まえ」中止に。中部フィルハーモニー交響楽団(愛知県小牧市)も26日の公演の演目から外す一方、「チャイコフスキーやロシアの音楽を否定することはない」として「くるみ割り人形」の演目を追加している。