ロシアによるウクライナ侵攻で、ウクライナのゼレンスキー大統領は12日、先月24日の侵攻開始以来、ウクライナ将兵約1300人が戦死したと述べた。ウクライナメディアが伝えた。ウクライナ側が侵攻による自軍の損害を発表するのは初めて。
ゼレンスキー氏は一方で「ロシア軍は1万2千人の損害を出している。(損害率は)1対10だ」と強調。同氏は「ウクライナは100%勝つ。ロシアが100万人を連れてきても、ウクライナ国民を支配するのは不可能だ」などと述べ、国民を鼓舞。交渉による停戦を改めて求めた。
双方の損害をめぐっては、露国防省が2日、自軍の将兵498人が戦死したと発表する一方、ウクライナ将兵2870人以上を殺害したと主張していた。
米国は8日、ロシア軍の人的損害は2千~4千人に達していると分析した。
一方、ロシアに掌握されたウクライナ南部ヘルソンの地方議員は12日、ロシアが「ヘルソン人民共和国」を設立するために「住民投票」を準備しているとフェイスブック上で述べ、他の議員にロシアの占領統治の正当化に協力しないよう求めた。