花田紀凱の週刊誌ウォッチング

(864)戦争だけは絶対してはならない

9日、ウクライナ・マリウポリで、爆撃を受けた産科病院から子供を運ぶ男性(AP=共同)
9日、ウクライナ・マリウポリで、爆撃を受けた産科病院から子供を運ぶ男性(AP=共同)

毎日、テレビでウクライナの人たち、特に女性や子供たちの映像を見るのがつらい。

折しも3月10日、77年前、東京でも同じように大勢の人々が悲惨な目に遭った。戦争だけは絶対にしてはならない。

『ニューズウィーク日本版』(3・15)は今週も「ウクライナ都市包囲戦の恐怖」「誰もプーチンを止められない」「ロシア核使用のシナリオは」などスペシャルリポート16ページ。プラス、コラム3ページ。

ジョージタウン大学教授のサム・ポトリッキオ氏(同誌コラムニスト)はこう書く。

〈ロシアのウクライナ侵攻という賭けが途方もない失敗だったという点で、専門家の見方は一致しつつある〉

ロシアの計算違いは3つ。

①ウクライナ人の闘志と戦闘能力を見くびっていた。

②ゼレンスキー大統領を中心に、ウクライナがこれほど有効なメディア戦略を展開することを予測できなかった。

③西側の結束を過小評価していた。

〈これらの誤算が積み重なった結果、ロシアが軍事的勝利を手にするために、途方もない犠牲を払うことはもはや不可避だ〉

モスクワ在住のポトリッキオ氏の親友の言葉をプーチン大統領にも伝えたい。

〈「ロシア人に近いウクライナ人との間に合意点を見いだせないのであれば、私たちの生き方そのものが破綻しているということだ。ウクライナと共存できないのなら、誰と共存できるというのか」〉

『週刊文春』『週刊新潮』(ともに3月17日号)は今週もプーチンに焦点を当て、『文春』が「プーチンの大罪」、『新潮』が「『プーチン』破滅へ」。

『文春』で朝日新聞論説委員(元モスクワ支局長)の駒木明義氏は、こんな危機感を。

〈「最悪のシナリオは、ロシアによる〝民間人の大量虐殺〟です。ゼレンスキー大統領が音を上げるまで、一般人を計画的に惨殺する。過去にロシアがチェチェンやシリアで行った非人道的な殺戮(さつりく)行為が(中略)現実化するのではないか」〉

(月刊『Hanada』編集長)

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