ロシアが制圧したウクライナのザポロジエ原発を巡り、国際原子力機関(IAEA)は12日、ロシアが自国の原子力企業の恒久的管理下に置こうとしているとの報告をウクライナから受けたと発表した。事実上の接収に当たる形だが、ロシア側は否定したという。
ウクライナ原子力企業エネルゴアトムは文書で、約400人のロシア兵が常駐しロシア軍の支配下にあるなどと説明した。放射線の状況を調べるためロシアの専門家が数日前に到着したという。
ロシア国営原子力企業ロスアトムは、同社の専門家がザポロジエ原発にいることを認めた。作業の統制や、管理システムを同社に組み込むことは否定したという。
これとは別にロシアはIAEAに、ザポロジエ原発とチェルノブイリ原発の管理や作業はウクライナの職員が担っていると伝えた。ロシアの専門家が助言しているという。(共同)