世界に広がるカリヨン演奏 ウクライナの楽曲で平和願う

カリヨンを前に平和への思いを語る内野三菜子さん=11日、兵庫県伊丹市のフランドルの鐘(前川純一郎撮影)
カリヨンを前に平和への思いを語る内野三菜子さん=11日、兵庫県伊丹市のフランドルの鐘(前川純一郎撮影)

ロシアによるウクライナ侵攻が続くなか、世界各地の教会などにある「カリヨン」(組み鐘)でウクライナの楽曲を演奏し、平和のメッセージを発信する活動が広がっている。日本では11日、兵庫県伊丹市のJR伊丹駅前の広場にあるカリヨンで演奏され、道行く人が平和を願う旋律に聞き入った。

カリヨンは大小さまざまな大きさの鐘を、鍵盤とペダルを使って演奏するベルギー発祥の楽器。伊丹市のカリヨンは高さ約15メートルの塔の最上部に43個の鐘が並ぶ。平成2年に国際姉妹都市のベルギー・ハッセルト市から寄贈され、終戦の日などに鳴らされている。

JR伊丹駅前にあるカリヨン「フランドルの鐘」=11日、兵庫県伊丹市(前川純一郎撮影)
JR伊丹駅前にあるカリヨン「フランドルの鐘」=11日、兵庫県伊丹市(前川純一郎撮影)

活動はロシア人カリヨン奏者の発案で、カリヨン奏者の世界団体「世界カリヨン連盟」(本部・ベルギー)が呼びかけ。今月5日のベルギーを皮切りに、オランダ、ドイツなど十数カ国が参加し、ウクライナ人奏者らが選曲した同国の民謡や唱歌などが奏でられてきた。

日本にあるカリヨンではこの日が初めてで、ウクライナ国民に愛されているという楽曲「プレイヤー・フォー・ウクライナ(ウクライナへの祈り)」を演奏。奏者を務めた日本カリヨン演奏家協会(本部・川崎市)の内野三菜子代表理事(48)によると、選曲に携わったウクライナ系米国人の女性奏者は、国に残る親戚や友人を思い不安な日々を過ごしているという。内野さんは「つらい状況下の人たちが一日も早く元の生活に戻れるよう願う」と話していた。

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