政府、コロナ共存へ転換 専門家、理解も第7波警戒

新型コロナウイルス感染症対策分科会の会合後、記者会見する尾身茂会長=11日午後、東京・永田町
新型コロナウイルス感染症対策分科会の会合後、記者会見する尾身茂会長=11日午後、東京・永田町

政府が11日の新型コロナウイルス感染症対策分科会(尾身茂会長)で、蔓延(まんえん)防止等重点措置について、新規感染者数が高止まりしても医療への負荷が低下する見込みなら解除できるとする新たな考え方を示したのは、「ウィズコロナ」にかじを切る意思の表れといえる。ただ今後、オミクロン株より感染力が強いとされる派生型の「BA・2」に置き換わっていくとみられ、専門家の間には「第7波」への警戒感も強い。

「ここまで(感染が)長くなると社会経済への影響がある。人々の心理的なこともある。『致死率もそれほど高くないんだから、もう少し解放した方がいいんじゃないか』という意見は当然ある」

尾身氏は分科会後の記者会見でそう述べ、新たな考え方に理解を示した。

そもそも政府は、昨夏の第5波が収束した時点で、ワクチン2回接種の進展を踏まえ、次の波からは新規感染者数より医療の逼迫(ひっぱく)度合いを重視する方針だった。しかし、第6波でオミクロン株はワクチンの壁をいとも簡単にくぐり抜け、感染は急拡大。追加接種が進むまでは、新規感染者数を重視せざるを得なくなった。

ただ、その追加接種率は11日発表時点で28・3%にすぎない。新規感染者数について、厚生労働省に助言する専門家組織は「減少は緩やかであり、高いレベルで推移していくことが予想される」と分析している。

21日を期限に18都道府県に適用中の重点措置について、政府は来週、解除の是非を判断する。感染状況は予断を許さないが、新たな考え方に基づくと、全面解除が視野に入る。

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