吉田陸幕長「無形戦闘力はウクライナに利」

ウクライナ・キエフ近郊イルピンで、塹壕の同国兵士=9日(AP)
ウクライナ・キエフ近郊イルピンで、塹壕の同国兵士=9日(AP)

吉田圭秀陸上幕僚長は10日の記者会見で、ロシア軍に侵攻されたウクライナ軍の兵力差について、「兵士の士気や国民の支持などの目に見えない『無形戦闘力』はウクライナ軍に利がある」との見方を示した。ロシアがウクライナ軍の防衛力や国民の抵抗を過小評価したため戦況の長期化を招き、糧食や燃料などの後方支援に苦慮しているとも分析した。

吉田氏はロシアが侵攻を開始したタイミングについて「十分に対空戦力を制圧した後に侵攻するのが常套(じょうとう)だが、不十分なまま侵攻した」と指摘。ロシアが制空権を掌握しないまま、4正面全てから侵攻したことから、当初は短期戦を想定していたとみる。

その上で吉田氏は戦況が長期化した要因について、ロシア軍がウクライナ国境付近に数カ月前から長期間滞留していたことで疲弊した上、「大義のない侵略戦争が兵員たちに及ぼす影響も見ておかないといけない」として兵士の士気低下があると分析。「全体の後方支援、兵站(へいたん)を支えるのは非常に大きな問題がある」とも述べた。

会員限定記事会員サービス詳細